お客様

2017年11月06日 更新

基本的な考え方

あいまいで不正確な宣伝をすることなどで消費者が不利になることや、安全性に欠陥がある製品を提供して消費者に危険が及ぶようなことがあってはなりません。さらに、消費者がその製品やサービスを使うことで、環境被害が出るなど社会へ悪影響を与えてしまうことがないようにすることも重要です。

J.フロント リテイリングは、商品を提供する企業とそれを使用する消費者との双方が社会に悪影響を与えないような消費活動を行っていくことが大切と考えます。

一部の課題についてはPL法などの法令が整備されていますが、依然として消費者に関連する問題は数多く存在し、社会の変化とともに新たな問題が発生しており、ますます消費者課題に対する社会の意識は高まっているといえます。このような中において重点施策として、食の安全、個人情報保護などに対する取り組みや消費者窓口の設置を行うなど自主的かつ積極的な取り組みを進める一方、百貨店においては安全・安心な店舗・環境づくりを進めるとともに、消費者への有用なサービスの提供の取り組みを積極的に推進してまいります。

品質管理の徹底

お客様に信頼いただける製品・サービスの提供

企業は、製品・サービスの提供を通じて、消費者の豊かな生活を支えていますが、企業行動によっては消費者に大きな影響を及ぼします。J.フロントリテイリング グループは、品質管理を専門分野とする消費科学研究所をグループ各事業会社における品質管理の維持・向上に活用させることにより、供給者である企業および需要者である消費者が共に安心して販売・消費活動を行い、生活の質を高めて頂くお手伝いをさせていただいています。

「食」の品質管理

食の安全を徹底するため、百貨店、食品関係の事業会社においては、それぞれ食品の表示や消費期限に関する管理ルールに則り、適正な管理を実施するとともに、消費科学研究所とも連携して定期的に食品の適切な管理状況をチェックしています。また、グループ各社に設置されたコンプライアンス推進担当者との連携により、食に関する重大な事故が発生した場合には、グループとして迅速な対応がとれる体制を構築しています。

消費科学研究所 —流通業の「品質」のプロフェッショナルとして品質管理業務をトータルでサポート!

 消費科学研究所は、大阪、東京、名古屋の3か所にあり、商品性能や苦情原因を究明するための試験、商品表示・販促媒体表現の関係法令に基づいた確認などのほか、品質管理全般に関わるコンサルティングや研修・セミナーを行っています。また、大丸・松坂屋・関係百貨店計10店の消費生活相談コーナーに専門の資格を持つコンサルタントを派遣しています。

同研究所はJFRグループ企業に対して、販売前の事前検査や商品表示の店頭チェック、食品売場やレストランの衛生検査を行うほか、販売に供される様々な商品アイテムの品質検査や包装紙やショッピングバッグなどの耐荷重検査、染色堅牢度検査など商品を使用した時の安全性を確保するための様々な検査も行っています。

しおり

「くらしのさいえんすvol.54」では、日本の食文化を支える「麹」を特集

紙袋

消費科学研究所の試験を経て実用に供された大丸・松坂屋共通の食品用紙袋

一例を挙げれば、大丸・松坂屋共通の食品専用ショッピングバッグについては、導入前に同社の強度検査で、静止時の耐荷重は約40kgまで、また、7kgのおもりを入れて上下に50回/分の速さで1万回を動かしても破損しないという実験検査を経て実用に供しています。こうしたデータ情報は、百貨店の社員間で共有しているため、販売時に商品の重量に合わせて適切な紙袋でご提供するサービス向上に役立っています。

また、同研究所では、社会と消費者に対する情報発信の一環として、生活情報冊子「くらしのさいえんす」を年2回発行しています。"お客様が求める品質"をテーマに、商品を購入する際やサービスをご利用されるうえで、参考にしていただきたい情報や消費者を取り巻く諸々の事例を、分かりやすく解説しています。

また、同研究所では、JFRグループ内の研究所として培った豊富な品質検査に関するノウハウを活かして、直近では、「①大丸松坂屋百貨店の繊維製品の品質管理」〜素材要因による品質苦情の分析事例より〜」、②「取扱い絵表示の国際整合化に伴うJIS絵表示の表示方法」など、小売業者として法令等の遵守や消費者への苦情を発生させないために知っておかねばならない事項についてのセミナー(有料)を開催するなど、グループ外の企業に対しても、消費者課題への積極的な対応の実践を担保する機会を提供するなど、企業の社会的責任を果たしています。

【VOICE】 株式会社 消費科学研究所 篠 岳 品質管理室長

篠

(株)消費科学研究所は、大丸松坂屋百貨店向けの業務として、社内における品質管理や食品衛生に関する自主管理ルールの提案・作成および運用、法改正や製品事故など、社内外で品質上の問題が発生した場合の情報提供、対応案の作成等、商品の品質管理全般に関わる業務を行っております。 また、大丸松坂屋百貨店内に、消費生活アドバイザー資格を持つコンサルタントを派遣した消費生活相談コーナーを設け、お客様からの品質に関わるご相談・お申し出に対する適切な対応・アドバイスも行っております。今後もお客様とJFRグループ各社とのよりよい関係づくりをサポートするため、「使う人の視点」、「実績に裏付けされた確かな目」で、「お客様が求めている品質とは何か」を第一に考えながら、品質管理向上への継続的改善を目指し、より良質な商品をお客様にお届けしていくことをお手伝いして参ります。

消費科学研究所についてはこちらから

個人情報の保護

お客さまの個人情報を確実に保護するため、各社の個人情報の保護管理に関する基本方針や行動基準などの規程を整備して、当社グループ全社の従業員教育や管理状況のチェックを計画的に実施しています。大丸及び松坂屋の顧客情報データを一元的に取り扱う(株)JFRカード及び(株)JFR情報センターでは「プライバシーマーク」を取得し、お客様の個人情報保護に努めています。

お客様相談室の運営

相談室

 大丸、松坂屋では、「消費生活相談コーナー」において消費生活アドバイザーの資格を持つコンサルタントがお客様からの商品の品質に関するお申し出を承ります。お客様からのお申し出内容はオンラインで消費科学研究所に送られ、品質について科学的に検査されます。その結果はコンサルタントを通じ、お客様に報告されます。また、再発防止のために、各店やお取引先メーカーにも試験結果を伝え、品質の改善につなげています。

また、各店にはお客様相談スタッフが常駐し、お客様のご相談を承るとともに、品質に対するお問い合せには、消費科学研究所との連携の下、検査を行い、お客様への結果報告の徹底を図っています。

【VOICE】大丸神戸店 消費生活相談コーナー / 篠原 直子

消費者

㈱大丸松坂屋百貨店の直営各店のお客様相談室の一角に消費生活相談コーナーがあります。消費生活アドバイザーの資格をもつコンサルタントが在籍し、さまざまなご相談を承っております。

「お買い上げいただいた商品にトラブルが発生しお困りになられた時」や「商品の品質についてお気づきになられたこと疑問に感じられたこと」などをご相談いただく窓口です。

ご対応にあたっては、お客様の不安な気持ちに寄り添い、丁寧にお話をお聞きすることを常に心がけております。ご相談の内容によってお客様と売場の架け橋の役割をさせていただいたり、商品の品質に関するお申出に対して、消費科学研究所で商品試験を行い検証し試験結果をご報告させていただくこともあります。

お客様からご意見をいただくことは、企業視点からでは見えなかったことに気づかせていただく大変貴重なチャンスです。常に誠実な姿勢で向き合うことがいかに重要であるかを数多く経験させていただいております。

私たちコンサルタントのもう一つの重要な役割は、「お客様満足を高める為の適切な対応方法」を店頭に浸透させること、そのために販売員研修などで商品の素材特性などの講習会等を定期的におこなうことです。従業員の商品知識を高め、大切なお客様お一人お一人への柔軟な接客は顧客満足につながると考えます。

日々技術は進歩し新商品が店頭に並びます。一方消費者関連の法律も次々と整備され施行・改正が重ねられますので、常に自分自身のアンテナを広げ新しい知識を習得することを怠らないよう努めています。

今後もお客様の声を真摯に受け止め、より多くのお客様の笑顔に接することができるよう日々研鑽してまいりたいと思います。

安全・安心な店舗環境づくり

百貨店などの店舗、事務所などでは、地震や火災発生時に備えて、自衛消防隊を組織し、防災訓練やBCP訓練※1を実施しています。また、緊急地震速報システムや、全従業員の安否確認システム、衛星携帯電話の導入など、システム面でも整備を進めています。

店舗の自衛消防隊は、迅速に消火活動や顧客避難誘導、情報収集など適切な対応が確実に実施できるよう、お取引先様を含む勤務者全員参加の訓練を定期的に実施しています。また、震度5弱以上の地震発生に伴い緊急地震速報を受信したときは、リアルタイムで自動的に店舗内に放送を行うシステム※2を導入しています。

キャディーバッグ

AED訓練講習の様子

また、百貨店を中心にAED(自動体外式除細動器)を設置し、従業員へ使用訓練を継続的に実施しています。

※1 BCP=災害時に事業継続又は早期復旧させるための計画 ※2 現在、大丸の心斎橋・梅田・東京・京都・神戸・札幌・須磨と博多大丸天神、高知大丸の各店舗及び松坂屋全店に導入。

震災時の帰宅困難に陥ったお客様への対応の整備を進めています。

東日本大震災の教訓から東京都において、「帰宅困難者対策条例」が2013年4月に施行されたことに合わせ、大丸、松坂屋の各店では、「自助」、「共助」、「公助」の考え方に基づき、帰宅困難に陥ったお客様への対応として、一時避難場所として店舗の一部を開放し滞在を可能とする体制を整えています。

具体的には、大規模震災発生時の帰宅困難に陥るお客様および従業員数を想定し、乾パンおよび飲料水を備蓄するとともに、備蓄品が不足した場合には食品・食堂部門のお取引先の同意に基づき、店頭商品等(消費期限内のもの)をご提供いただけるよう説明会を開催し、覚書の締結を進めております。

AED(自動体外式除細動器)訓練の拡大と救命体制の構築

多くのお客様が来店される百貨店でAEDの操作方法を理解している従業者を増やすことは社会的要請の観点からも急務であり、AEDを操作できる人の増加へ向け訓練機会を増やしています。大丸、松坂屋全店にAEDを設置するとともに、緊急時の初期対応ができるように普通救命講習会を各店で実施しています。

これまでも大丸、松坂屋各店では、消防署等の協力を仰ぎ定期的に「普通救命講習」を実施してきました。定期的な訓練により体験者を拡大するとともに、適切でわかり易い場所への設置や心停止リスクの高い箇所への設置、また、設置場所のご案内や周知など、非常事態に適切な対応がはかれる体制を構築してまいります。

バリアフリーな店づくりを推進

 大丸・松坂屋各店では、お身体の不自由な方やご高齢のお客様、お子様連れのお客様にも、安心してお買物をしていただけるよう、施設・サービスを常に見直し、バリアフリーな店づくりを行っています。

  • (すべてのお客様に対して)
  • ・雨天時はエントランスフロアの床が濡れ、滑りやすくなるので、玄関部分にマットを設置するとともに、滑りにくい床材(または滑りにくい加工)としています。
  • ・店内の段差は極力廃止し、解消できない場合は行政より指導されている12分の1の緩やかな勾配のスロープを設置しています。
  • (車椅子を使われているお客様への対応)
  • ・玄関には自動ドアを設置し、ドアの前後に水平部分を設け、車椅子使用のお客様が出入りしやすいようにしています。
  • ・車椅子をご使用のお客様やベビーカーをお使いのお客様が安全に、スピーディーにフロア移動ができるよう、専用エレベーター、優先エレベーターを運用上設けています(一部設定していない店舗あり)。
  • ・各エレベーターの停止ボタンやフロアボタン、ドアの開閉ボタンは通常の位置に加え、下部にも設置し、利用しやすい工夫をしています。また、エレベーター内には正面にミラーを設置し、バックでもエレベーターからスムーズに降りられるようにしています。
  • ・客用トイレについても車椅子で利用できる専用のブースを設けており、オムツ替えが出来るベビーベッドやオストメイト対応(すべてのブースではありません)の設備を備えています。
  • ・車椅子でも利用できる、大型のフィッティングルームの設置を進めています。
  • (目の不自由なお客様への対応)
  • ・玄関から案内所、エレベーターホールへの点字ブロックでの誘導とともに、階段手すりの点字によるフロア案内も設けています。また、駐車場と売場がブリッジなどで接続されている場合も、点字ブロックでの誘導や段差のスロープ化を実施しています。
  • ・すべてのエレベーターの内部に到着階やドアの開閉を音声でお知らせするシステムを採用しています。また、ボタンには点字も設置しています。
  • (小さなお子様連れのお客様への対応)
  • ・子供服売場に隣接して、オムツ替えができるベビーベッドや授乳のためのミルクを作る温水器、母乳を与えるための専用ブースなどを備えた施設を設けています。
  • ・トイレの各ブースには小さいお子様をキープできる専用の椅子を設置し、安心して利用できるようにしています。
  • (ご高齢のお客様への対応)
  • ・売場の対象顧客に応じて、フィッティングルームには手すりを設けています。
  • ・お客様への案内サインは視認しやすいよう、配色やコントラストを工夫しています。

有用なサービスの提供

「WEBアンケート」「ミステリーショッパー調査」の実践

百貨店の特徴の一つに、接客をはじめとした総合的なサービスの提供があげられ、お客様からの期待を超えるサービスへのご要望にお応えするため、もっとお客様を知るための活動を行っています。 

先ず大丸松坂屋百貨店の本社経営企画室では年に1回、大丸松坂屋メール会員様にモニターとなっていただき、WEBアンケートを実施し、調査結果を各店舗に対するお客様のご意見やご不満を分析する資料として活用しています。

これらは、各店舗の雰囲気や品揃え、催事やイベントなどの評価や、季節・歳時記に応じた商品など消費者が百貨店に期待される品揃えを、WEBによるモニター調査により年齢層別に把握するものです。この調査結果は、消費者が百貨店に求める商品や売場のあるべき姿を店舗別に構築していくことに役立たせています。

また大丸松坂屋百貨店の本社営業企画室でも、大丸松坂屋百貨店15店(基幹店9店+分店6店)および博多大丸 天神店の、接客などの人的サービスや機能サービスについての覆面調査であるミステリーショッパー調査を年に1回、定期的に行ない、売り場や施設(案内所、クロークなど)について、覆面調査員がお客様の視点でサービスレベルを調査・測定しています。

調査結果は、各項目別にサービスレベルを達成率や満足度などにより、数値にして指標に表し、現状レベルの把握や改善目標として関連部署内において情報共有し、今後の具体的な取り組み、更なる改善に向けて活用しています。

訪日外国人のお客様への対応

「訪日外国人に向けたサービス№1」を目指し、プロジェクトの一環として、訪日外国人顧客に向けた販売員研修を、店頭接客に活用しやすいカリキュラムで各店ごとに年間6回、大丸松坂屋セールスアソシエイツ(DMSA)が研修を行っています。

また訪日外国人のお客様が、ストレスなくお買物ができるように、外国語対応の指差シート(売場別、シーン別等各種)やポケットガイドなどを用い、接客サポート行っています。更に2017年4月からは、音声通訳アプリを9店舗に計50台を導入しています。

大丸松坂屋セールスアソシエイツによる販売ノウハウの革新的なレベルへの向上

大丸松坂屋セールスアソシエイツ(DMSA)は、店舗で販売・売場運営に携わる人を集結し、約2600名とグループ有数の規模の会社です。DMSAは、販売に関する提案力やマネジメント力を向上させ、大丸松坂屋百貨店の店舗の営業力、収益力強化に貢献するとともに、グループ外部からの販売受託拡大も視野に入れた活動を展開していきます。

DMSAは、①店舗全体の運営マネジメントの受託、②売場単位での販売・運営の受託、③人材開発のプログラムの提供など、店舗における運営業務全般のノウハウをソリューションとして提供してまいります。百貨店を中心とした商業施設、商業集積に求められる商品分野別の専門性と、繁忙・閑散に対する臨機応変な販売体制の構築・運営を提供できる人材育成とマネジメントノウハウを開発してまいります。専門性強化においては、社内資格制度「シューコーディネーター」をつくり、婦人靴と紳士靴の「販売のプロフェッショナル」を育成し、受託売場でのオンリーワンの販売サービス提供を目指してまいります。また繁閑への臨機応変な対応では、催事やイベント・期間限定販売など消費者ニーズに即応するための店舗の仕掛けに最適な運営体制を提案・実施する販売サービスノウハウを再構築いたします。さらに、年々増加しているインバウンドのお客様にもご満足頂ける接客サービスや免税カウンター代行業務の業容拡大にも取り組んでまいります。有能な販売人材の能力開発の方向性・ステップを明確にし、消費者の商品提案や生活提案の高度なニーズに応えていく仕組みをグループ内で開発してまいります。

DMSAは、百貨店における売場・商品を消費者に最適な形で付加価値の高いサービスでご提供する役割を坦っており、安全・安心に関わる情報の提供はもちろんのこと、お客様のご期待に応える有用な商品・サービスの適切な提供に努めてまいります。