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トップメッセージ

Top Message

新型コロナウイルスの感染拡大により、世界は一変しました。かつて経験したことのないこのグローバル規模の衝撃は、社会構造を大きく変え、そして消費構造を大きく変えようとしています。当社を取り巻く経営環境は極めて不透明かつ厳しい状況にあり、対応を誤れば会社存続の危機にも及び得ることは明らかです。

一方、こうした環境下にあっても、イノベーションを通じた成長や収益力向上を果たしている企業がいくつも存在している現実を直視する必要があります。すなわち、当社がいま抱える根本的な課題は、外部環境の急速な変化への対応力とその実行スピードが不足しているということに他ならないと考えています。

今対峙する“見えない敵”との戦いは、ある程度の長期戦を覚悟する必要があります。コロナ禍に伴い、4月以降は百貨店、パルコとも殆どの店舗において休業を余儀なくされました。感染リスクを軽減する安全・安心な環境整備のもとで、各地域の状況を踏まえながら営業を再開することとなりましたが、今後の感染第2波への懸念など、決して気を緩めることはできません。

これらによる業績への影響は極めて厳しいものとなることが予想されます。まさに当社始まって以来の危機と言えるかもしれません。一方、見方を変えれば、この危機がなければ得られなかったかもしれない経験、例えば外出自粛や移動制限などの制約を受けた環境のなかから、当社グループの未来につながる可能性を秘めた多くの気づきがあったことも事実です。

当社は創業以来、300年、400年という長い歴史の中でそうした数々の危機に遭遇してきました。しかしながら、そうした危機に直面するたびに、義を先にして利を後にするものは栄える“先義後利”という社是に立ち返り、日々の事業活動を愚直に実践してきたことが、今日までのサステナブルな経営につながってきたものと確信しています。

時代・社会の変化に対応し、絶えざる自己革新に取り組む。その実現は、社是に込められた変わらない価値観、すなわち先ず「社会にとって正しい道とは何かを追求する」ことを経営活動の基軸としてきたことにより、もたらされたものと考えています。我々に乗り越えられない危機はありません。

コロナの後にどのような世界が訪れるのか、現状、明確に見えているものがある訳ではありません。我々の存在価値は、そうした社会の変化に向き合いながら、解を探し、提供し続けることにあります。そのため、当社はグループのこれまでの強みを活かしつつ、グローバル化、イノベーション、ネット、AI、そして働き方改革という5つの要素を前提に加えるなかで、新たな中期経営計画の策定に着手しました。

新たな中期経営計画については、コロナ後の世界を見据えた2030年のゴールを定量的、定性的に設定し、まず来年2021年をスタートとする中期3ヵ年計画のなかでパルコの完全子会社化を契機としたシナジーを最大限に発揮させ、非連続な成長を目指していきます。これらの取り組みにより、真の事業ポートフォリオ変革の実現をはかっていきます。

我々が社会の公器として果たすべき役割とは、ステークホルダーの皆様にしっかりと目を配ることにより社会価値と経済価値の両立をはかっていくことです。長期的な企業価値向上は、社会との共存なくして成し得るものではありません。

大事なことは、リスクを適切に把握したうえで「守り」を固め、ステークホルダーの皆様の安全と安心の確保がはかれるよう努めると同時に、この危機が収束に向かえばいつでも反転攻勢に出て行くことができるよう「攻め」の準備を怠りなく進めておくということです。

今ここにある危機を、ステークホルダーの皆様とともに乗り越え、その後に訪れる新たな現実に向けた具体的な成果につなげていくことにより、グループビジョン“くらしの「あたらしい幸せ」を発明する。”の実現に全力で取り組んでいきます。

2020年5月

取締役兼代表執行役社長

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